大阪北摂の工務店|デザイン住宅専門のZelkova Designのブログです
こんにちは、代表の西村です。
今回は住宅性能とデザインの密接な関係、続きの話をいたします。
私が昔、不動産仲介の営業だった頃の話しをしたいと思います。
分譲住宅の現場に買い替えを考えておられるお客様が訪問されました。
現場も気に入っていただき、現在のお住まいを査定することとなり訪問させていただきました。
現地に着くとびっくりです。
そこには、ほぼ新築であり、デザイン性に富んだ、かっこいいお住まいで、
正面に大型の窓をふんだんに使っていたことが印象的な家でした。
お客様に売却理由を聞くと、
「おしゃれで、素敵なんだけど、住んでられないの」と、夏は異常に暑く、冬も寒いとのこと。
デザイン性を重視される方は、以下のフローで話を進めるケースを多く耳にします。
(予算と要望をビルダーに伝える)→(図面提示)→(図面調整)→(請負契約)
このフローだと、図面の打ち合わせは物凄く楽しいイベントでして、ついつい間取りのボリュームとデザイン関係の予算が過多となり、しわ寄せは性能と耐震に。。
快適とは言えない、安全とは言えない家になってしまいます。
本来はビルダーが「この家は断熱等級◯、気密のC値は◯◯、耐震等級◯です!」だけではなく、
最初に性能と耐震性の重要性を丁寧に説明すべきだと思うのですが。。
昨今の異常な暑さを考えた時、私の考えですが、断熱性は最低限、断熱等級5であり、
これからのスタンダードとなるであろう、断熱等級6を推奨しています。
ですが、大阪地域でダブル断熱等までする必要はありません。また、外断熱は外観のデザインをスタイリッシュにするのが難しくなります。
断熱等級6で十分で、それ以上は無駄なスペックであり、不要なお金がかかります。
バランスが大切です。
「住宅性能とデザインの密接な関係①」でも書いた通り、気密はC値0.5以下、換気は第1種ありきで。
耐震性能は許容応力度計算必須で耐震3です。
上記の性能が伴ってこそ、吹き抜けや、勾配天井、大開口のアクセントをつけても快適性が失われないのです。
ですので、
デザイン性に重きを置くお客様こそ、上記のフローの最初に、「住宅性能のお勉強」が必要です。
デザインは興味あるが、性能に興味ない、とおっしゃるのは、美しさを欲する美意識の高い方ならではであるのですが、冒頭に挙げました、住みにくい家を造ってしまう前に、お勉強されることを切に願っております。
最初はYoutubeでのお勉強で良いと思います。
ただ、お勉強すべきは住宅性能だけではありません、
地盤の知識、お金の知識等々、家を建てるために必要な物差しが1度で習得できるイベント
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